タテシナソンレポート 学生編⑦上原さん

今回のタテシナソンレポートは、昨年9月開催のタテシナソン2023に参加したの上原さんに、タテシナソンでの経験や魅力についてお話いただきます。

●上原 吏乃(うえはら りの) さん

・産業能率大学 2年


タテシナソン2023に参加することになった経緯

原田(ライター):――タテシナソンを知った経緯となぜ応募したかを教えてください。

上原:「夏休みに何かイベントに参加したい」という思いがあり、インスタグラムで検索していました。その中でタテシナソンの広告が流れてきたので興味を持ったのが最初です。そこで「タテシナソンというものがある」と知りました。さらに調べると、企業からのテーマに対して学生がアイデアを出す、それが実現化されるところにとても魅力を感じました。私も「自分のアイデアを実現させてみたい」と思って応募を決めました。最初から魅力があって検索していったので、応募することに対しての迷いはありませんでした。もしかすると神奈川県から長野県という距離の近さもあったかもしれません。


[参加してみての感想や印象]

原田:初対面の人ばかりだったと思いますが、最初は緊張しましたか。

上原:私は参加当時大学1年生で、同じグループの人は大学3年生と4年生だったので少し緊張しました。それでもみなさんがたくさん話しかけてくれたのですぐに打ち解けられたと思います。私は人見知りをする方ですが、話しやすい雰囲気を作ってくれました。チームに恵まれた部分もあったと思います。

原田:上原さんから見たチームの印象はどうでしたか。

上原:私のチームは4年生の1人が意見を言って引っ張っていくような感じでしたが、全員意見は言いやすい印象でした。大学の違いなのかわかりませんが、メンバーそれぞれ考え方が違うのは実感しました。それでも意見を言いやすかったのは、発言しても否定されず肯定から話が進んでいく流れだったからだと思います。意見を言いやすいように導いてもらえたというか。そういう意味では話し合いに参加しやすかった印象が残っています。

原田:参加してみて楽しかったことはなんですか。

上原:どの回も楽しかったですが、やっぱり初参加は印象的です。アイデアソンの存在も、立科町のことも何も知らない状態でスタートして、チームのメンバーと町を開拓していく楽しさがありました。夜に見た綺麗な星空は今でも記憶に残っています。

原田:逆に大変だったことはありますか。

上原:28時間という限られた時間の中でテーマの解決をすることは、やはり大変でした。私にとってはとても短い28時間だと感じました。テーマについて話し合うだけではなく、2日目に発表するプレゼンの資料をまとめなければいけない。テーマについて質問をして、チームで話し合って、文章を考えて、発表するための資料を作る。これを28時間でまとめるのは難しかったです。特にそれぞれに費やす時間配分が難しかったですね。

原田:プレゼンはどうでしたか。

上原:緊張しました。そして悔しい思いが残っています。高校生の頃にプレゼンをする機会が多かったので得意な方だと思っていましたが、いざタテシナソンで発表したら実力の10%も発揮できませんでした。

比べて、大学院の方のプレゼンはとても印象的でした。一方的な発表ではなく見ている人を巻き込んで笑いを誘いながらの発表というか。私もこんなプレゼンができるようになりたいというのを感じました。


[今後について]

原田:タテシナソンでの経験を活かせると思いますか?

上原:やはり賞を取れなかった去年の悔しさが一番にあります。改めて、企業のテーマ解決に取り組みたいと思いました。自分のグループのアイデアを実現することが一番の目的ですが、そのための過程が大事です。計画的にできなかったことを糧に、今後はもっと計画的に取り組みたいという思いですね。

大学の授業でも私はプレゼンをする機会があるのですが、この1年間は積極的に取り組んできました。私なりに少し成長できたと思っています。文章全体を考え、覚えてプレゼンするのではなく、キーワードをもとに自分で文章を組み立てられるように頑張りたいです。

原田:タテシナソン民の上原さんから見て、立科町の魅力を教えてください。

上原:昨年参加したときは「立科町を知るために」と1日目に町内を案内していただきましたが、当然回り切れないですよね。その1日で「もっと町を巡りたい」と思いました。一つ一つのスポットに私の知らない魅力的な場所がたくさんあるのではないか。そこをもっと知りたい。それが魅力の一つです。
さらに町の人は温かいですね。訪れた場所で町の方とお話しする機会もありましたが、どこに行っても温かく迎え入れてくれて、たくさん話しかけていただきました。これもすごく魅力的だと思っています。

原田:タテシナソンに興味を持つ方へメッセージをお願いします。

上原:日常生活の中で自分のアイデアが実現される機会はあまり多くないと思いますが、それが叶うのがタテシナソンです。さらに限られた時間の中だからこそ全力で取り組める。これはとても貴重な経験です。参加して後悔はしないと思います。

今回はインタビューにお応えいただき、ありがとうございました。

取材・文:原田 寛子