タテシナソンレポート 学生編①中山君

残念ながら2020年度のタテシナソンは中止となってしまいましたが、その代わり、タテシナソンに関わるたくさんの人たちからコメントやレポートをいただいてきました。
今回は、2019年度のタテシナソンに参加した方からレポートをいただきました。
彼の名は中山君。タテシナソンでは大変ありがたいことに定員20名に対して倍近いお申し込みをいただいています。参加動機のメッセージを事務局スタッフみんなで読んで、泣く泣く選考をしているのですが、中山君からいただいた申込内容を見たときに、スタッフ一同その熱い思いに感動してしまったことを今でも思い出します。
そんな中山君から頂いたタテシナソンレポート。学生生活に迷っている方が、タテシナソンに参加して何かをつかむきっかけになれば幸いです。

中山碩人(なかやまひろと)

現在、筑波大学医学類5年に所属しています。中山碩人(なかやまひろと)です。最近の趣味はメルカリで買うこと。昨年のBest Buyは、ハンモック!買う時にはスペースが取れるのかなど非常に迷いましたが良い買い物でした。(シングルベッドをもう一台置くくらいの勇気が必要)


タテシナソンで閉塞感を打破しよう!

筑波大学医学類5年 中山 碩人

どうしてタテシナソンに?

チームを引っ張る中山君

「医学生って、こういう地方創生とか興味あるんだ」とか「お医者さんになる勉強ばっかりしてると思ってた」って思われる方も多いかと思います。実際、タテシナソンは過去3回やっておりますが、医学生の参加は僕だけらしいです。では、どうして参加したのか、当時の志望理由書が見つかったのでそこから説明します。

医学部4年生で病院実習が始まる直前。医学部の閉塞感に3年間以上悩んでいました。医学部の学生は、医学部に入ることが人生の目標になってしまっていることがほとんどで、大学在学中6年間部活・バイト・勉強以外のことをほとんどしません。自分の将来のこともあんまり考えないし、外の世界に触れようとすることもあまりありません。それが僕の言う医学部の閉塞感です。そこで、僕の希望は「もっと違う世界にも触れたい!医療の外の世界にも通ずる自分の価値を見出したい!」ということ。きっとタテシナソンに参加すると「①つながりを持たない学生、地域、人とつながれること。②実践的に課題に触れ、解決策を感じられること。③アイデアを生み、それを実行する実践ができること。」これらのことを得られると考えました。

まとめると…『医学の外の世界に触れてみたい』と『自分の価値を見出したい』という2つのことが大きな参加理由だったのでしょう。

タテシナソン中の取り組み

タテシナソンでは最初に、初めて会う学生とチームに割り振られます。僕のチームは“うまチーム”と名づけられていて、学年は高校3年生~大学4年生まで幅広く、地域は長野と首都圏の学生でした。現地のガイドとしてしんちゃんにもついていただきました!

チームとガイドのしんちゃんで作戦タイム

この時点で、つながりを持たない人たちと触れ合うという目標は達成されたと言っても過言ではないでしょう(笑)

課題に関しては、マーガレットリフレクパークさんの鷹野さんのインタビューで説明されているのでそちらをご覧ください。

与えられた課題に対して、立科のさまざまなエリアで、遊んだり、食べたり…楽しみながら考えました。その楽しむ過程は非常に重要だったと思います。交通などの利便性やコンテンツの充実性の面では、近くの軽井沢や白樺高原に負けてしまいます。では、“立科らしさ”はどこにあるのか?これを探求しました。

チームの中で議論は夜中の3時まで続きました。長野の地元民からでる貴重な意見、若さゆえにでる突拍子もないアイデアの数々。今までで一番楽しいアイデア出しの時間でした!
しかし、その日寝るまでに案はまとまりませんでした。
そんなもやもやした心境の中でしたが、寝る直前にみんなで散歩をしに、外に出て見たあの星空の奇麗さは忘れることができません。あとから考えると、人の悩みより、自然の美しさの方が勝るのかもしれませんね。

そして、迎えた発表直前、メンターの岡田さんにアドバイスをもらいました。
『全部の案を入れた幕の内弁当にしちゃえばいいんじゃない?』
ホントに目から鱗でした(笑)
みんなから出た3つの案をすべて採用しました。偶然にも、それぞれの案が別々の季節の課題に対してフィットしていたので、整合性もつきました。
発表は緊張しましたが、持ち前のトーク力でがんばり、見事優勝することができました!!!チームの名前が呼ばれたときは、みんなで飛び跳ねました(笑)

タテシナソンで得たこと

食事もチームで打ち解けるチャンス(このふたり初対面)
食事もチームで打ち解けるチャンス(このふたり初対面)

世の中には勝ち負けなんてないって言われることもあります。自分が納得しているならば、それでもいい。たしかにそうかもしれません。でも、社会に価値を与えられるかどうかというところでは多くの人を巻き込むことになるので、評価というのは大切です。
真剣にチームで勝ち負けのために課題を解決する。
タテシナソンではその体験を得ることができました。

自分の将来

テレビ信州の取材を受ける中山君

最後にタテシナソンを過ごした一人の学生がどのように社会に羽ばたいていくのかを示しておきます。
いま、僕は、三足のわらじをはいています。

①医学生

現在、医学類5年生です。今年度末に医師国家試験を受験し、合格すれば医師になることができます。いまのところ将来は、精神科医になることを考えています。

②メドキャリ合同会社 CEO&学生団体メドキャリ 代表

大学3年生のときから、メドキャリという医療系学生のキャリアを考える場を運営してきました。具体的にはイベントやメディアを行ってきました。
2020年11月11日に、その場を僕が学生を卒業しても、存続できることを目指して、学生団体の一部を合同会社化しました。

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③『とーてん』-自己分析×自問自答アプリ - 制作チーム 代表

“なんとなく”を減らす目的で制作しています。なぜなぜ?と自問自答でき、自分の思考回路を表すことができます。
タテシナソンで培った異なる学部の人とチームで協力することが一番表れているかもしれません。筑波大学の医学/情報/芸術の3つの分野の仲間と主に作っています。またタテシナソンで出会った江頭くんもメンバーにいます。

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タテシナソンでの経験と出会いが、活きている様子が少しでも伝われば幸いです。
ぜひタテシナソンへ!!


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